そう、よっちの呪いは深夜突然襲ってきた。強烈な耳鳴り、目はブラックアウト、そして体が動かない〜　か、金縛り！？でもなかなか金縛りが解けない。これはきっとよっちの呪いだ。セカンドビーチでよっちより良い写真撮ってしまったからだろうか？　よっちより１歩前で撮ってしまったからだろうか？　２食連続で寿司屋はイヤと言ってしまったからだろうか？とにかく隣のベッドによっちさんの気配がする。「よっち〜、よっち〜」と叫ぶが声が届かない。こうなったら神頼み「よっちより良い写真は撮りません、よっちより１歩下がって撮ります、４食寿司でいいです！」願いは叶い、体の脱力感とともに金縛りが解けた。ベッドで横になっているよっちさんは起きている。「金縛りになったよ〜　よっちて叫んだのに〜」・「寝言かと思ったよ」・「いやよっちの呪いだよきっと」・「なんだよそれ〜」。深夜の騒動はこうして終わった。それにしてもよっちの呪い恐るべし！

3日目
　朝起きるとまだ外は暗く霧雨が降っている。朝食は朝マックなのだ。バーガーとコーヒーを注文する。あまりのマックコーヒーのまずさに目が覚める。今日の朝一探鳥地はスタンレーパーク。昨日イマイチだったクビワキンクでは満足できないため再度挑戦。湖に着くとマガモやカナダガンが寄って来る。しかし肝心のクビワキンクロがいない。広ーい湖面を丹念に探すがいない。１日限りだったようだ。ネイチャーセンターに寄るとコーレンさんが出たり入ったり忙しそう。女子大生に聞くと今日は野鳥のカウント日なのだそうだ。我々も誘われた（ナンパではない）が超望遠レンズ担いで動き回るのは足手まといとなってしまうため今回は辞退した。駐車場に向かう遊歩道を歩いていると小さな池にオオギアイサの姿が見える。あの警戒心の強いオオギアイサがなぜこんな近くにいる？　信じられない！　と思った瞬間２人とも走っていた。オスだけと思っていたが芦原の影からメスも登場、距離１０ｍ。フレームからはみでる。後ずさりしながらの撮影だ。たっぷりとオオギアイサを撮影。近くのヨットハーバーではホオジロガモ♀、ミミカイツブリ、コカモメ？に出会うことができた。次に向かうはライフェル自然保護区。よっちさんは小鳥類とハクガンの再撮影。私はカモ類の再撮影＆鳥ポストカードＧＥＴという目的でライフェルに向かった。


　　　オウギアイサ(Hooded Merganser)♂　　　　　　　　　　　オウギアイサ(Hooded Merganser)♀
　
　　カナダガン(Canada Goose)　　　　　　　　　　　　　　　　　　フタオビチドリ(Killdeer)

ライフェルに行く途中、農場の畑に沢山の鳥が下りている。よく見るとホシムクドリとテリムクドリモドキの群れだ。早速ここで撮影。我々の姿を見て中国人カメラマンも車から降りて一緒に撮影を始めた。よっちさんが「ホシムクドリの中に白い鳥がいる」と、よく見るとその中にはフタオビチドリが数羽いる。フタオビチドリは目のふちがルビー色に輝き、胸の二つの帯もよく目立つ。意外な鳥の出現によっちさんも私もテンションが上がる。撮影を終えて機材を片付けていると中国人カメラマンが作品を持ってきた。昨年撮影したシロフクロウのようだ。見事なまでに良く撮れているシロフクロウ。うまい！　それより俺達見たい！　奥歯を噛みしめながら彼の作品をしばらく見ていた。中国人カメラマンと別れ我々はライフェル自然保護区へ。ライフェルの受付に行くとよっちさんが何やら手渡されたものがある。よっちさんのメディアケース（中身入り）だった。どうやら初日に落としていたらしい。ついに自分の荷物まで迷わせるありさまだ。しかも落としたことさえ忘れてる。そういえばホテルでもシェーバーがどこかにいったって騒いでいたような．．．年はとりたく．．．。いや、何よりあってよかった。ライフェル保護区内では途中からよっちさんと別々の行動（カモに夢中で迷走しましたｍ(_ _)ｍ）となった。

　
　　　ハイイロチュウヒ(Hen Harrier)♀　　　　　　　　　　　　　　　ホシワキアカトウヒョウ(Ｓｐｏｔｅｄ　Ｔｏｗｈｅｅ)　

　
　　　ライフェルの展望台から　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アカオノスリ(Ｒｅｄ-ｔａｉｌ　Ｈａｗｋ)

カモ類をバンバン撮り終え保護区中央のアシ原に出るとハイイロチュウヒ♀が目の前で狩りを始めた。日本では考えられない光景だ。ハイイロチュウヒと３０分以上も格闘する。しばらく歩くとカナダヅルがいた場所に出る。あいにくカナダヅルは留守でマガモが群れている。マガモが急に騒ぎ始めたと思ったらハクトウワシが上空に！　そして木の梢に止まった。ふと横を見ると１０ｍぐらいの展望台が！　目線で撮れるぞ。展望台に登りバシバシシャッターを切る。しばらくするとハクトウワシは飛んでいった。でもなぜこんなところに展望台が？　周りを見渡すとハクガンの群れが見える。ハクガンを観察する為の展望台のようだ。ハクガン飛翔を撮影しつつハクガンが降りているときは他の見学者の望遠鏡とかしてしまった８００ｍｍ（Ｔ_Ｔ）。きっと皆さん満足したでしょう。しばらくして展望台にやってきたのはインド系女性ウォッチャーだ。たのむ話しかけないでくれインド語なんてしらん。よっちさんを探すが見えない。ピンチである。そしてインド語じゃなく英語で話しかけてきた。よかった〜　何とかなる。どうやら「ハクガンはどこに見えるの」と聞きたかったらしい。ハクガンが入っているレンズを覗き、はしゃぎ回る２人のインド人女性ウォッチャー。さらに背後の木の梢にオオモズがやってきた。よしオオモズもＧＥＴ！　インド人ウォッチャーの話ではワックスウィング（キレンジャク）とアルビノ（白いカモ）もいるとのこと。日も傾き始め閉園時間が迫ってきた。キレンジャクと白いカモを撮影し出口へ向かうが、ここでプチ迷子になる。なんとか見慣れた道を探し歩いていくと一本道の先によっちさんが見えた。しかもレンズを構えている！　しかも中国系カメラマンもいる。慌てて合流するとそこにはアカオノスリの姿が！　カッコイイ！！　よっちさんがベストポジションを探し出し撮影、入れ替わり私が、そして中国人カメラマンなどなど皆満足。まさに国際協力だ。


　　　河口に集結したコハクガンが一斉に飛ぶさまは壮観です！　ぜひ生で見るべし！

ライフェルの閉園時間ぎりぎりに売店に駆け込むがハクガンのポストカードが売切れてる。残っているポストカードを２枚残しすべてＧＥＴ！　帰路に着く。さすがに二度目とあり帰りはスムーズにホテルへ。夕食を食べに街に出る。日曜日とあってどこも非常に混んでいる。メインストリートのお店はアウト。ということは．．．よっちさんの好きな寿司屋となりました。(T_T)肉食べたい。今日はカキフライにカナダビール、サーモンはイマイチだったので無理やり肉料理を頼んでみた。イメージと違い見事失敗！　微笑むよっちさん。「肉、肉食べたい５ｃｍ以上あるやつ〜」。ホテルに戻り天気予報を見ていると明日はヘビーレイン！！　今までレインの予報が出ても朝まで降って午後には晴れてしまう天気だった。ヘビーレインでは覚悟しないと。ベットの上で今日購入したポストカードに宛名を張っていると、見慣れた鳥の絵柄が．．．アメオシと思い慌てて買ってしまった絵柄はオシドリだった．．．カナダではオシドリは珍鳥！　オシドリ届いた方々アタリです。 寝る(-_-)zzz　

4日目
　
　　　アビ(Red-throated Loon)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハシグロアビ(Common Loon)

朝起きると外は雨、バス停にはワシカモメがいる。朝食は朝マックで軽く済まし、アビ類が見られるというアンブルサイドパークに向かう。場所はスタンレイパークのちょっと先、ウェストバンクーバー、コジャレた街である。駐車場に車を止めて歩いていくと小さな画廊がある。外観もステキだが中に展示してある絵画もイカス！　画廊脇を通り橋げたを渡ると海が見渡せる。目の前にアビ！　慌てて機材を取りに行く。アビ、ハシグロアビ、オオハム、アザラシが出ては消えたり結構楽しむ。さらにこちらに向かって飛んでくるカモメは？？？カモメ。数枚シャッターを切る、後で調べよう。１時間ほど撮影すると雨が再び降ってきた。次の場所へ移動だ。向かうはシロフクロウがいたヴァンダリングベイ。途中コンビニに寄り昼食ＧＥＴ。となりは不動産屋、よっちさんと意味もなく価格をチェックする。ヴァンダリングベイに着き砂浜に向かって歩くと冷たい風と雨。シロフクロウの気持ちがちょっとはわかる。波打ち際にはシギが１０数羽、雨風が更に強くなり探鳥も撮影も不可能なため引き上げることにした。来年こそはシロフクロウ見るぞ〜　ホテルに戻り夕食を食べに街に出る。最終日はもちろん肉である。厚い肉を食べさせてくれる雰囲気の良い店だ。厚い肉、庶民価格のワイン。よっちさんと満腹状態になるまで食べる。帰りにブックセンターに寄って写真＆鳥雑誌をＧＥＴ。最終日の夜はこうして終わった。帰国日の朝、天気は快晴。山々が綺麗に見える。まだ見ぬシロフクロウとロブスターに後ろ髪を引かれながらバンクーバー空港を後にした。帰りの飛行機はアッパーデッキの為、エコノミーでも快適！　あっという間に日本に着いてしまった。回転テーブルで荷物を待っているとよっちさんの荷物だけこない。しかも撮影済みのメディアとカメラも入っているらしい。キャビンアテンダントの荷物がでてきてもまだよっちさんの荷物が出てこない。最後に壊れたスーツケースが．．．別の方らしい。クレーム係の方が探しに行ったがないようだ。よっちさんの荷物はどこへ迷走？　バンクーバー？　それともメキシコ？　6日間の迷って迷ってバンクーバーカモ見〜るの旅がこうして終わった。そしてよっちさんの撮影済みのメディアと機材は永遠の旅へと向かった！　(T_T)/~~~

翌日、よっちさんから連絡が！　荷物はバンクーバー空港で見つかったようだ。中身も無事！
よかった〜　よっちさん、また行こうね。(*^^)v

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